【こどおじコラム・新卒】45歳リストラの富士通を見て
45歳リストラの富士通を見て
先日、富士通が45歳以上は早期退職を含む配置転換という発表をしました。もっと分かり易くにいえば
『配置転換(部署異動だとか、そんなもん)に対応出来ない45歳以上の社員は実質クビ』
ということです。
富士通は2019年の就職したいランキング(理系)で5位に入っています(まじ謎www)。そんな一部上場の大きな会社に入社しても、家族を養わなければならない真っ只中という年齢で、リストラがされると思うと、大企業に入社しても意味がないと思う人がいるかもしれません。
それでもやっぱり大企業
私は以前より「取り敢えず、大企業に入っておけ」と言っています。ただ、今回の富士通のようなケースが出てきても、その考えは基本的には変わりません。
折角プラチナチケットを持っているのに、外資系の企業やベンチャー企業に行くなんていうのは勿体ない気がしてなりません。
そもそも富士通は、私が就活していた10年以上前の時代、当時は黒川さん(ブラックなので覚えているw)って人がTOPだったはずですが、その頃からゴタゴタを抱えているような企業です。
そして、近年はリストラ報道も多くされているような企業です。似たような感じだと、NECなんかも全く同じです。
GAFA+Mと比べるなんてナンセンス
富士通辞めた人が『GAFA+Mと比べて・・・』という記事があったのですが、あのね、、、富士通にしか行けない奴が、GAFA+Mになんていける訳ないでしょ。新卒でGoogleやMS行けないから、富士通なんでしょ?
新卒でGoogle行くなんて、ゴールドマンやMck行くようなもんなんだから、富士通クラスの人がいける訳ねーだろと・・・新卒でGoogle行ける時点で、その他大勢側ではなく、特別な人です。
私は『大企業就職』を薦めていますが、例えば、Sierとして働きたいなら、NRIやdataを目指しましょう。電機メーカーとしてなら、パナやソニーを目指しましょう。態々、富士通なんて行く必要はありません。
皆さんはちゃんと会社分析をして、(大きな)会社を選んでください。
またしばしば外資系企業、特にGAFA+Mの労働環境が良く、収入面でもとても良いと聞きます。日本法人においてもそのような感じですが、外資系の企業には、リスクもあります。
弱小の日系企業でもこんなことは行われています。ベンチャー企業に入社したら、大企業に買収されるなんて普通にあり得ることです。
買収された喜ぶのはオーナだけ
買収されて喜ぶ、得するのは、オーナーだけで、一般社員は別にこれといって得なんてないです。
勿論、本社への吸収合併なら、福利厚生等が同じになり、給与体系も同じになります。
しかし、通常は単なる子会社化のはずです。この場合は、必ずしもグループ企業と同じ、福利厚生が適用される訳じゃありません。給与体系だって当然別です。
今までとその辺は変わらない一方で、親会社から偉い人が下りてきたり、就業規則が親会社のものが適用される等、損することも多いはずです。
子会社の待遇はまちまち
初めから大企業の子会社に勤めているのと、買収されたのでは、働いている側の受け止め方も違います。儲かっている子会社と赤字の子会社でも全然違います。
本社と全く同じ扱いの会社もありますが、買収され子会社になったなんていうのは、多くの場合は奴隷みたいなもんです。あからさまに『子会社』って扱いにされてしまいます。
私は新卒で本社(親会社)に入社しましたが、儲かっていない子会社の社員や中途採用の人間の扱いなんて、正直悲惨でした。
私は本社在籍のまま、子会社の経営コンサルみたいな仕事をしていたことがあります。
その子会社に中途入社したNさんは、誰もが知っているメーカー出身で、学歴も慶応、バイリンガルで仕事も卒なくこなす人でした。
エリートでも年齢の壁
有名メーカーから、何故転職してきたかというと、景気の悪化もあり、急速に業績が悪くなったことに起因します。何歳で転職してきたのか、何故、内の子会社を選んだのかは知りません。
私が在籍していたときには、50代だったはずです。なので、転職した時は、今回の富士通と同じで45歳前後だったかと思います。
今の時代の話ではないですが、こんなに高学歴で仕事が出来る人でも、この歳で転職となると業界で名前が売れている・知られているくらいじゃないと厳しかったのだと思います。
私が在籍時にも、本人は転職先を探したりもしていたみたいですが、もう年齢的にはエージェント経由の転職の道は殆どありません。
この年齢だと知り合いのコネだったり、ヘッドハンティングくらいじゃないと難しいです。
仕事が出来過ぎて評価されない
仕事は本当に良く出来る人で色々と教えて貰いました。それなのに、彼は社内では全く評価されていませんでした。なぜか?理不尽なのですが、仕事が出来過ぎるからです。
子会社の経営会議で何かを聞かれたときに、何でも卒なく答えてしまい、それが親会社の人からは面白くないのだと思います。
よーするに『答えに詰まって、次回までに調べます』みたいな返事をさせたいのに、何でも答えられてしまい、可愛気がないって感じなんです。
結局最後にくる質問は、そもそも経営と全く関係ないことだったり、『絶対か?100%か?』みたいな回答の出来ないことを聞かれていました。
世渡り能力
本当に不運だなと思います。世渡りがもう少し巧ければ、そもそも、最初のメーカーから転職もせずに済んだはずです。
仕事は出来るのですが、空気が読めないというか、真面目過ぎるというか、見ていて可哀想でなりません。
別の企業風土の会社や私が在籍していたAファンドにいたら、とても評価されていたと思います。
プラチナチケットは大事に
こんな悔しい思い、悲しい思いをしないためにも、普通の人は、新卒時は大きな会社、親会社に入社した方が、本当に良いです。一生で1回だけのプラチナチケットは大事にするべきです。
そこで会社組織や社会というものを、ちょっと知って、それでも、やりたいことがあるなら(力を付けて)転職すれば良いってだけです。
以前も書きましたが、東大出身だろうが、殆どの人は、新卒時に起業して、会社経営を成功させる能力だったり、どこかに入社して即ビッグプロジェクトを成功させるなんてありません。
一部の特別な能力を持った人に感化されず、自分の能力知って、まずはソレに合った仕事を覚えることをした方が良いです。
本物なら…
皆さんが45歳って、今から20年後くらいなのだから、AIの進化は想像もつかないところまで行っています。
そのとき、45歳中年リストラを食らっても、生きていけるくらいのスキル、時代に合ったスキルを会社でお金を貰いながら、仕事をしながら、身に付ける方が起業やベンチャーより、よっぽどヌルゲーです。
あなたが本物なら、会社にいる内にチャンスを掴めますし、30歳前だろうが、後だろうが、その時の希望に沿った転職も出来ます。起業して成功も出来ますよ。
本物なら…