【こどおじコラム・新卒・転職】外資系の会社で働くリスク
外資のリスク
私は外資系のＡファンドに勤務していたことがあります。数日前に、そのＡファンドのＨＰを見に行ったのですが無くなっていました。で、調べてみると、日系巨大金融HDの子会社Ｘ社に買収されていました。
正確には、Aファンドの親会社（米）は、今でも日本法人を持って、日本国内で活動をしているのですが、日本法人が100%出資していたＡファンド（子会社）は、Ｘ社に売り飛ばされてしまったのです。
吸収分割という形なので、Ａファンドは吸収されて、Ｘ社の一部門に成り下がりました。
もう少し分かり易くに説明すると、Ｘ社のＡファンド部みたいな感じです。第一営業部～第三営業部あったところに、4番目として、Ａ営業部が出来たような感じです。
景気が良くても、Ｍ＆Ａで売却
外資系の企業に勤務すると、上記のような買収リスクや日本撤退というリスクが日系企業以上にあります。
今回私の在籍していたＡファンドに関しては、景気が悪くなったからではなく、逆の売り抜けパターンのようです。勿論、景気が悪くなったときは、日本法人を売却されてしまうことも多々あります。
本社の威光（意向）
こんなケースもあります。ある有名な外国メーカーＹの投資部門が日本法人を持っていたのですが、本国のＹ本社が本業外の事業は全部売却をするという方針を発表しました。
そのため、本国を含め、本業外にあたる事業は全て売却されることになりました。Ｙ日本法人もかなり大きな会社だったのですが、日系企業に売却され、名前も変わり、中で働いていた人の内、ダブ付く人員に関しては、リストラされてしまいました。
そして、私の在籍していたＡファンドには、Ｙ出身者が3人在籍していました（20名居るか・居ないかの会社でｗ）。
この3人は『買収した日系企業で必要とされていない人』と分かっている（自主的に辞めたケースもあるかもしれませんが）ので、Ｘ社でも、リストラされているはずです。
中の人の行先
日系企業Ｘに買収されたAファンドの中で働く人は、その後、どうなったのでしょうか？
社長さん
Ａファンドの社長は、顧問という役職を与えられ、Ｘ社にいるようです（プレスに書かれていた）が、こんなの実質クビみたいなもんです。
『暫くの間は顧問という形で雇ってあげるので、その間に別の行先を探すなり、辞めるなりしてね』ってことです。
社長は米系投資銀行Ｍの日本支社の部門ヘッド兼子会社の社長をしていた人です。なので、恐らく、他のファンドを見つけるなりして、辞めていくはずです。
しかし、結構な歳だったはずなので、もう引退かもしれません。乙
ディレクター（役員・取締役クラス）
ディレクターだった2名は、横滑りして日系企業に在籍していないようなので、こちらも実質クビです。
2人ともやはり外資系出身でしたが、1人は低学歴で英語が堪能ではなく、非常に評判の悪い人間（性格だとか、部下の扱いに関して）です。
私が転職する際にエージェントから
『あー、某ディレクターがいるところですよね？あの人、本当に業界じゃ評判悪いですよｗ』
『こーゆー仕事していると、そんな情報が沢山入ってくるんです』
一般社員（非役員）
その他一般社員に関しては、全く知りませんが、20名もいないので、恐らく、一部はそのまま横滑りしたかと思います。
ちなみに以前話した私の先輩だった低〇歴の糞虫な奴は、クビになったのかまでは知りませんが、別の外資ファンドに移っていました。こいつもY出身の1人です。
最後のＹ出身の人は非常に優しい人で、私が在籍しているときも比較的良くして貰いました。しかし、年齢が50代（のはず）でバック部門なのと、在籍した外資系ファンドが2回続けて買収されるという不運さです。
仕事の能力とは関係なしに、この『持っていなさ』は、企業から（特に日系企業から）は敬遠されるはずです。
そもそもＡファンドに入ってきたのも、転職市場で拾って貰えず、先のディレクターに話をしていれて貰ったようです。
私が在籍していたら？
ちなみに私が残っていたら、どうだったでしょうか？私はフロント・ミドルといった感じのポジションなので、バック部門の人間よりは残留出来る可能性が高いです。
ただ糞虫が辞めていることを考えると、一緒にクビになった可能性もあります。が、逆にアイツが辞めたお陰で席が空くという可能性もあります。
Ｘ社の親会社には、学校の同級生・同窓生が多々いるので、それをアピールして「どーかクビにしないで＞＜」と言ったかもしれません。
買収後の給与体系は？
給与体系が維持されるかは微妙です。私がいたＡファンドは正社員は基本的に全員年収1000万円以上です。そもそも給与が高い業界ですが、日系企業の子会社になって、これが維持されているかは微妙です。
日系企業に買収されて、辞めていくパターンの１つに給与の違いがあることは間違いありません。
余談ですが、リーマンショック時に外資金融をクビにされた人が、日系企業に就職しなかったという話をエージェントから聞きました。
理由は買ったマンションのローンを払えるような給与じゃないからだったそうです。とはいっても、ドコの外資にも拾って貰えなかったので、出来高制の日系不動産に行ったといっていました。
少なくとも、今回、買収をした日系企業の親会社の正社員全員が年収1000万円以上なんてことはないです。
この水準に行くのは、特別に早い人で30前半くらいからのはずです。人によっては40歳になってからって人もいると思います。